President Interview
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株式会社はたえの3代目である
正剛社長に、はたえの若手社員2人が
突撃インタビューを敢行!
最近の趣味やプライベートな話、
普段はなかなか聞くことができない!?
真面目な仕事の話まで、
気になる質問を投げかけます。
今日は社長にいろいろな質問をぶっこんでいこうと思います!ノーコーメントはなしでよろしくお願いします。まずは軽いジャブから、多趣味な社長ですが、今はまっていることはなんですか?
「お!いきなりいい質問!最近わかったことやけど、本当は多趣味じゃないみたいなんよね。本当の趣味は現実逃避! 現実逃避の延長線上にサーフィンやったり、山登りがあったり。よく考えたら、僕の趣味は全部1人でやること。休みの日は誰にも気を使わなくていい、スイッチをオフにできる時間が必要なんやろね。山登りに行って山頂でカップラーメン食べるとか、波に乗るとか、自然に触れていることで気持ちがリラックスできるから。
1人になりたい時があるということですが、社長でいることで”孤独”を感じることはありますか?
それはかなりディープな質問やねー(笑) 私のところに誰かが相談に来るときって、専務も部長も課長も、自分たちの判断ではどうしようもないときなんよね。じゃあ誰が判断するかというと、社長である僕がその役割を担う必要がある。
判断が難しい時もありますよね。
社員のことも会社のことも、取引先のことも考えてジャッジする必要がある。さらにいうと、現在も過去も、未来のことも踏まえて、その問題をいろんな立場や時間軸から総合的に判断しないといけないのよ。そのときに「現場の意見とはちょっと違うな、ここは申し訳ないけど少し我慢をしてもらわないと全体的に見るとうまくいかなくなるな」ということがどうしてもある。そういうときは孤独を感じるけど、それが自分の仕事だと思うように割り切って考えるようにしてるね。
社長の役割や責任って、本当に大きいんですね…
でも、うちの会社はいい人ばかりで、僕は恵まれていると思うよ。専務や部長も、僕のことを助けようという意識を持ってくれているからとてもありがたい。孤独って言っても、誰からも相手にされないという孤独ではなくて、会社全体を見て決断をするのは自分しかいないなという意味での孤独ね。でも僕が社長室からフロアに行くと、みんなが蜘蛛の子を散らすようにいなくなるときはさすがに孤独を感じるね…。あれどうにかならん?
あはは!
それはちょっとどうにもならないですね(笑)
社長が子どもの頃のはたえの思い出はありますか?
「子どもの頃は、はたえで働くということが恥ずかしくてしょうがなかったよ。昔、本社だった場所の1階で店舗をしていて、そのうえのフロアで生活してたけど、商品はいりこやちりめん、ダシが多かったから、その匂いが洋服に付いたまま学校に行くと「おまえいりこくさーい!」とか言われてね。
えー!そんなこと言われてたんですか!子どもってやつはまったく!
今はその頃があったからこそ、今があるなと思えるけど、その頃は嫌でしょうがかなったし、恥ずかしかったね…。 僕が小学生頃のときって、うちの会社がすごく苦しい時期やったんよ。みんな僕に対して、「社長はな何もしきらん」と思ってるかもしれないけど、僕は小学校のときから、加工を手伝ったり、しいたけ詰めたりしてたよ!
「何もしきらん」って思ったことなんて、一度もないですよ!(笑)
嘘やん、思ったことあるやろー?(笑)
夏休みはお中元、冬休みはお歳暮の手伝いしないといかんでさ。12月25日を過ぎると、ばあちゃんが市場で店を出してたけん、それを手伝いに行ったりね。エプロンをして、お釣りを計算して渡すのが僕の仕事で、市場に立ってると同級生のお母さんが来たり、友達も来たりするわけよ。見られたくなかったねー。でも、ばあちゃんは孫が手伝いに来てくれて喜んでるやろ?それは嫌なんて絶対言えんよね(笑)
それは絶対に言えないですね(笑)
そこから何をきっかけにはたえを継ごうと思うようになったんですか?
「継がないといけないんだ」と思って、無意識に決めていたと思う。口では継ぐつもりないと言ってたけど、小学生のときから卒業文集の将来の夢に「世界に羽ばたくはたえ商店を作る」って書いてたから。そうやってゆっくり覚悟を決めていったんだろうね。
小学校の文集にそんなことを!ツンデレな小学生だったんですね(笑)
かわいい子どもやったよ(笑)そうだ2人に面白い写真を見せようか。
何ですかこの写真?
昭和30年代の能古島の渡船場の写真。ここに、はたえのトラックが写ってるの見える?まだ僕も生まれてなくて、うちの母親が2〜3歳。
会長がまだ赤ちゃんの時代!めちゃくちゃ貴重な写真ですね…!
見てほしいのは、丸正の文字。僕の名前が正剛だから丸正だと思ってるかもしれないけど、正剛の正じゃない。うちの屋号として昔から使われてたんよ。
絶対に正剛の正だと思ってました(笑)
それを引き継いで、正剛社長なんでしょうね。新しいロゴになっても、丸正は変わらずに継承されているのにグッときますね!
この頃は会社の業績がいい頃ね。当時は、いりこ・ちりめん・昆布がメインの商品かな。辛子明太子がまだ存在してない頃ね。うちのじいちゃんが戦争から帰ってきて、ばあちゃんと一緒に会社を立ち上げて、資金を持って北海道に買い付けに行ったのがはたえのはじまり。
その当時は、まだ金融も物流もまだまったく発達してなくて、じいちゃんが一生懸命買い付けに行っても、誰も商品を分けてくれなかったらしくて、「悔しくて涙が出た」って書いてある日記があってね。そういうところからうちの商売が始まってるんだなって思うと、会社を潰さないようにしないとって気持ちが引き締まるね。
はたえのストーリーに重みを感じますね。
子どもが生まれて初めて、「命って繋がってるんだな」って思ったね。じいちゃんばあちゃんがいて、父と母がいて、僕がいて嫁さんがいて、初めてこの子が生まれるんだなって考えたら、途切れずにつながっているということに価値があるんだなって。会社に置き換えても、会社が続いていくということに大きな意味があるのかなと思ったね。
会社を長く続けていくために、社長の中で大切にしていることはありますか?
仕事は生活でもあり、人生でもあると思っていて、仕事がうまくいかないと、人生も楽しくないだろうなという考えを持っているんよね。嫌な仕事を我慢してやるのって、辛いでしょ?
楽しくない環境で働くのは辛いですね。
だから「今ある仕事を自分で楽しくしていくためにはどうしたらいいか」という発想ができる会社にしたいなと思って、今できることに取り組んでいるところかな。死ぬ間際に人生楽しかったなと思えるような人生にしていくためには、会社や仲間がとても大事。「楽しい会社にしたい」「もっともっとわくわくするような仕事に出会いたい」と思ったときに、そのために自分自身が努力をして、次のレベルアップを目指すことが一番大切だと思っとるかな。
今後の目標や描いているビジョンはありますか?
グループ3社それぞれが「面白い!」と思えるような事業に出会いたいなと思っとる。本社があって、子会社があってという場合に、子会社に夢がないというのは嫌で。だから今までの事業だけではなく、新たなチャレンジをすることで、今とは違う未来に行きたいよね。「こうしていこう、ああしていこう」「こうやったらどうなるやろうか」と話し合いながら、未来を作っていきたいなと思ったから、このフロアを綺麗にして新しい世代の人たちが働きたいと思える環境を整えたわけよ!
社屋が綺麗になったのには、そういう願いが込められていたんですね!
今まではグループ会社でも場所が離れていたけど、一緒になったからこれから作っていかないとね。はたえは自分たちの機能をもっと強くしていかないと会社としてうまくいかなくなってくると思うからね。
以前は1階が事務スタッフで、2階が営業でという環境だったので、距離を感じていたんですけど、ワンフロアになったら、朝から津川さんが爆笑してるんですよ。
わははははは!いいねそれは!とてもいい!
僕が数字や目標を聞かれて沈黙しているときに、横から爆笑する声が聞こえると雰囲気がなごみますね(笑)
私たちもすごく仕事がしやすくなって、営業さんたちとの距離が縮まったなと思いました!
いいチームワークが出来てきていて、安心したよ。会社がもっと安定してきたら、若い人たちを定期的に採用して、グループ内でジョブローテーションができるようにしていきたいなあ。
今後挑戦していきたいことはありますか?
これからの経営計画をみんなに共有して、「3年後こういう会社になるといいね」と経営計画の策定から参加欲しいと思ってる。そうしないと、ただ商品を売ってこいということになってしまう。だけど本当はそうじゃない。お客様と一緒に成長できる会社にならないといけないし、お客様が利益をあげられるようにサポートするのが問屋の仕事。そのかわり私たちもしっかりと利益を生んでいく。そういう形にしていけるように、できることからチャレンジしていきたいなと思ってるよ。
売るだけではなくて、お客様に新しいアイディアを提案できるプランナーのような存在ということですね。
お客様と共に成長できる仕組みを会社として作っていく必要があるし、売って買って儲かってということも大切だけど、それだけでは厳しい時代が絶対にくる。実際にたくさんの問屋さんが潰れたから、そうならんようにしないといけないと思っているよ。こういう真面目な話は今までみんなにしたことなかったやろ?これを来期からはやっていきたいね!
社長がそういう取り組みを考えられていることを初めて聞いて、僕自身もこれからのはたえの未来がとても楽しみになりました!
はたえの社長として、どのような目標や想いを持っているんですか?
僕は社長だから実務はしないけど、実務をしていたら失敗したり、この先どうしたらいいかわからないと思ったりすることがあると思うんよ。そういうときに、「社長に相談したら前向きになれるな」と思ってもらえる、そんな存在になりたいと思ってるよ。それは自分の子どもに対しても同じで、僕ができることは、教育を施してあげることと、勇気付けてあげることくらい。だから「大丈夫、そのままのあなたでいいんだよ」って社員のみんなのことも勇気付けられる存在でいたいね。みんなにはいろいろなことにチャレンジして欲しいし、自分の人生に対してもっともっと可能性を感じて欲しい。そのためにチャレンジできる環境を作れるように頑張っていかないとね。
仕事の中で、弱音を吐きたいときとか、くじけそうになるときとかはないんですか?
僕自身も40代後半になって「もうこれくらいかな」と思うときがあるわけ。だからこそ、そこに抗って若い頃の夢にチャレンジしようと思ったよね。自分が「もうここまで」と決めたら、このままで終わりそうな気がするときがある。でも社長である僕がそんな考え方をしていたら、社員のみんなにとても失礼。いろんなご縁をいただいて、はたえは令和まで続いているから、いろいろなことにチャレンジして失敗して欲しい。失敗のフォローをするのが、社長である僕の責任と思って自分を奮い立たせてるよ。失敗しても「責任取って辞めろ」なんてことは絶対言わないから、君たちには勇気を持って一歩ずつチャレンジして欲しいな、と社長は思っているわけですよ。
社長の気持ちがとてもよく伝わりました…!
最後の質問なんですが、最近社長何でそんなに焼けているんですか?地黒ですか?
最後に相応しい、いい質問(笑)
今年で48歳になったんやけど、実は17年ぶりにサーフィンをしようと思ってね。若いときに、歳を取ってもサーフィンしていたいなと思ってたけど、仕事が忙しかったり、子どもがまだ小さかったりで、なかなかその目標を叶えられてなかった。だけど、子どももだいぶ大きくなってきたから、久しぶりにサーフィンをしてみようと思ってチャレンジしているところ。でも、信じられないくらいド下手になってて(笑) 今までの経験はゼロ同然になったから、初心者としてイチからまた筋トレもはじめてね。社長室の中にパドリングのトレーニングアイテム持ってきて、離席するたびに200回パドリングしてる(笑)
仕事中に何してるんですか(笑)
その甲斐あってだんだん筋肉がついてきたよ!だから、最近は週に1回宮崎にサーフィンしに行ったり、福岡でサーフィンしたりして、先やっと感覚を取り戻せてきたかなー。
一度若かりし頃に戻って、自分がどういう気持ちだったかを思い出しているんですね。
ちなみに体重は20kg増えた!当時56kgで筋肉ムキムキやったよ。細マッチョ!
えー!まったく想像つきませんね!せっかくいいはなし聞けたのに、最後ムキムキのはなし!(笑)